現在日本には公的医療保険制度があり
病気やけがをした際の治療を格安で受けることが出来ます。
とはいえ、治療にかかわるすべての費用が負担されるわけでは無く
ケガ病気の種類、治療法にこだわったり、快適な入院生活を過ごそうとすると費用は膨らむことに
こうした公的医療保険制度がカバーしきれない部分を補うのが、現在の民間医療保険の存在意義といえます。
今回はそんな医療保険がどんな商品なのか解説させていただきます。
↓公的医療保険制度についてはこちらで述べておりますのでご参照
Contents
医療保険を解説!その前に・・・
一口に医療保険といっても現在20社以上の保険会社が沢山の医療保険を発売しております、ので
ここでは人気の高い
オリックス生命の医療保険「新CURE」をベースに
適宜、他商品に触れていきながら説明していきます。
保険商品は基本保障と特約部分で構成されている
医療保険に限らず、保険商品は、外すことのできない基本保障の部分と各々の必要性に合わせて付帯していく特約部分に分かれています。
気になる保険料は主に
基本保障の保障の大きさ
特約部分の保障の大きさと保障の有無
被保険者の年齢
保険料を払う期間
保障の期間
等で保険料が決定します。
医療保険の基本保障(「新CURE」ベース)
入院給付金
病気で入院した際は病院入院給付金が、ケガで入院した際は災害入院給付金がそれぞれ支給されます。
オリックス「新CURE」では入院1日につき10,000円か5,000円か
1回の入院につき60日限度か120日限度かを選択します。
この手当は公的医療保険制度では支給されない差額ベット代などの費用などに充てることを目的にしています。
※他の医療保険商品も、入院日額と入院限度日数を選択する商品がほとんど
手術給付金
約款所定の手術を受けた際に受け取れる給付金です。
オリックス「新CURE」では
・入院中の手術では入院給付金の20倍(入院日額10,000円なら200,000円)
・外来の手術では入院給付金の5倍(入院日額10,000円なら50,000円)
となっております。
対象となる手術は、「新CURE」の場合、公的医療保険の給付対象となる手術、放射線治療、骨髄移植が対象だと考えれば問題はありません。
※他商品でも手術給付金の(入院日数をベースにした)決まり方、対象の手術内容はこの形をとっているものが多くなっております。
※約款・・・約款とは保険の契約内容を細かく記載した冊子で、「保険のしおり」なんて呼び方もされます。
医療保険の特約(「新CURE」ベース)
先進医療特約(先進医療給付金)
公的医療保険制度では負担されない、厚生労働大臣が承認した先進性の高い医療技術を受けた際に給付金を受け取れる特約です。
オリックスの「新CURE」では
先進医療にかかる技術料と同額(通算2,000万円限度)の「先進医療給付金」
先進医療給付金の10%(50万限度)が受け取れる「先進医療一時金」(先進医療を行っている施設は非常に限られるため、治療のために地方に遠征といったこともままあります。そのための費用ですね)
となっております。
また、一度保障をつければ満期が来るか、解約しない限り、一定額で先進医療特約を持ち続けることが出来るのも「新CURE」強みの一つとなっております。
※先進医療の範囲は原則変わりませんが、「新CURE」の様に遠征費用まで負担してくれる商品、先進医療受給率TOPの白内障手術は一定期間免責としている商品、先進医療特約だけは10年更新で年々保険料が上がっていってしまうもの
と細かく違いがあります。
通院給付金
通院一日につき5,000円、10,000円といった「通院給付金」がもらえる特約です。
ひと昔前の商品には無いものでしたが、医療の技術の発達により、入院のかわりに通院で済む治療が増えたため追加された保障です。
※アフラックの「ちゃんと応えるEVER」や損保ジャパン日本興亜ひまわり生命の「新健康のお守り」メットライフ生命の「フレキシィS」等にも同様の特約が存在します。
入院一時金特約
入院時に、主契約の「入院給付金」とは別に一時金が受け取れる契約です。
1万円~主契約の入院日額×20倍までの金額を設定することが出来ます。
公的医療保険制度の記事で詳しく記載していますが、入院した方の平均在院日数は約30日
入院一日当たりの平均出費は約20,000円(7割以上の方が10,000円以上といわれています。)
何かと費用が膨らみますので、医療保険や特約、貯金などでしっかりと準備しておく必要があります。
重度三疾病一時金特約
「がん」「急性心筋梗塞」「脳卒中」と多額の治療費が想定される疾病に備えた一時金です。
10万~主契約の入院日額×200倍までの金額を設定することが出来ます。
ちなみに、オリックスでは
がんの場合:初回のみ診断確定を受けた時点で給付、2回目以降はガンによる入院が給付条件に
急性心筋梗塞と脳卒中:治療を目的とした入院が給付条件に
となっています。
他保険会社でも入院もしくは手術が給付条件になっているケースがほとんどです。
※三疾病定義は保険会社によって異なる!?
三疾病に備えた一時金の特約は各保険会社が準備しております。
しかし、ややこしいことに各社名前が微妙に違うんですよね・・・
(三大疾病、重度三疾病、特定治療、特定疾病・・・等々)
そしてもっと困った事に対象となる疾病と給付条件が各社異なっているんです!
これは保険会社がそれぞれ他社と少しでも差別化を図った結果なのですが、加入者としてはどれに加入すべきか悩んでしまいますよね・・・
下記ページにて詳しく解説しておりますので、お時間があればぜひ一読ください。
がん一時金特約
重度三疾病一時金特約から「がん」保障だけを取り出した特約です。
がん通院特約
がんで約款所定(保険会社が決めた条件)の通院をした場合に
1日につき3,000~10,000円を受け取れる特約」です。
特定疾病保険料払込免除特則
下記の条件に該当した場合、以後保険料の支払い無しに保障を持ち続けることが出来る特則(特約)です。
・初めてがんと診断確定した場合
・60日以上、労働制限を必要とする状態が継続した時、または手術を受けたとき
・60日以上、言語障害・麻痺などの後遺症が継続した時、または手術を受けたとき
女性疾病に備えた特約
女性特有の疾病に備えた特約で、乳がんや乳房再建術、子宮摘出術、卵巣摘出術といった手術に備えた特約で
一時金や入院給付金を受け取ることが出来ます。
オリックスでは上記をカバーする 女性向け医療保険 新CURE Lady[キュア・レディ]という別商品で対応しています。
会社によって特約で準備している会社(あいおい、アクサ等)
別商品として用意している会社(オリックス、ひまわり等)
があります。
まとめ
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
非常に長くなってしまいましたが、保険会社ごとに細かい違いがあり非常に複雑だということは伝わったかと思います。
自分に合った医療保険に加入するには、ここで紹介した特約+αから取捨選択し、保障の厚さ(金額)を設定して加入することになります。
本ページを含め、各社の色々な商品を自分だけで吟味して医療保険を決めるのは骨が折れると思います。
どんな特約があるのか、自分に欠かせない保障は何なのか、がある程度固まったら
もしくは固めるため、まずは保険のプロである代理店やFPに相談してみる事をおススメします。